熱函(NETSUBAKO)

Let her insult me. Let her spit on me. She has an immortal soul, and I must do all that is in my power to save it.

鳴門・徳島旅行記録 ちょっとだけWake Up,Girls!の話

2月9日(土)

金曜日が仕事の打ち上げで、高い会費なのにビール1杯熱燗2合で済ます。日付が変わる前に帰宅するも、荷造りに時間がかかり就寝は午前1時。いつまでもあると思うな替えの靴下。

羽田へ向かう。朝から雪の予報のはずが、午前6時で家々の屋根ははっきり白くなっていて、しかもJALは早々に午後の発着便欠航を決めており、自分の乗る飛行機は大丈夫かと不安になる。

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羽田空港から出発するのにここのところバス利用が多い

結局乗れはしたものの、出発が40分程度遅れ、徳島空港着が11時。後方窓側に席を取っていたので出遅れる。友人を待たせてしまい大変申し訳なかった。レンタカーを取っていた先見性のあるワグナーさんの車に便乗させてもらう。後でツイッター交換しようと言われたんですけどタイミングがなかった……。そして同乗したワグナーで以前お会いした方なのに顔をすっかり忘れていた。えらいすんません…。

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うちっぱなし建築とは根本的に違う感じ

撫養川沿いに建つ鳴門文化会館はコンクリートのよさが前面に打ち出された建物で、汚れや劣化が味になるので公共物はこういう建築を積極的に取り入れていけ。ただ、傍らに設置されたすだちくんの劣化はなんとも言えなかった。

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完全にこれからの展開の伏線だったパターン

昼の部は前側上手、スピーカーでじゃっかん見切れるようなポジション。ただ、前列は1つきりで、わたしは身長が低く、前方の人が被って見えないことが多いのでむしろよい席だった。

昼の部が開演。とてもよかった。「オオカミとピアノ」でうおー!ってなって、すだちくんがでてきてうおー!!ってなった。すだちくんが赤いマントを着けていることがここに繋がるとは、という驚きですよね。自身のキャラクターソングにHOME色を盛り込むにあたってこれほど雄弁なやり方もないのではないか。本人は阿波踊りを封印していたのもすごい。夜の部の7 Senses青山吉能さんが踊り出して永野愛理さん、後で高木美佑さんも踊っていたが。

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いのたにの肉入りラーメン。オプションの卵は生卵なので留意されたし。

終演後は昼食のために会場に近くにあるラーメン店「いのたに」へダッシュ。徳島ラーメンは非常に好みにあった。チャーシューがそんなに好きじゃないのでバラ肉が入っているのもよい。食べ終えた後、角を曲がってもなお続く行列におったまげる。走って正解だった。

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恐らくサツマイモ畑。

その後、茶をしばくためにカフェ「Bubo」へ移動。道中、砂地の畑があってなんの畑なんだろうと思った。調べたところ、おそらくはサツマイモ畑。鳴門金時を作っているということなんだろう。

お店ではベイクドチーズケーキとヘーゼルナッツラテをいただいた。おいしゅうございました。

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Buboのベイクドチーズケーキとヘーゼルナッツラテ

この時ぼんやり、明日も徳島公演があればいいのにと思っていた。

夜の部開演前にフラスタの協賛金を支払う。まだどのフラスタが協賛したものか分かっていなかったので確認する。山下七海さんと久海菜々美さんが一緒に描かれたイラストとそれを取り囲む紫の花々のスタンドを見て、いいフラスタやこれは、となる。カレーガムさん、ありがとうございました。

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素晴らしいフラスタ



夜の部が開演。今度は中央通路から3列目、ステージを見渡せる位置。とてもよかった。

企画コーナーの話をすると、山下七海さんの、自分自身と、WUGそのものへの強い信頼が感じられてよかった。昼と違い、夜は山下七海さんが「オオカミとピアノ」の途中で階段に横たわり眠り込むという演出となった。この後、かわるがわる他のメンバーが登場して、ななみんのキャラソンを歌い継ぐ。地元・徳島公演で自分の持ち分を他者に委ねられる、それで大丈夫なのだ、という判断。すごいな、と思う反面、末恐ろしいな、とも思った。
「ここにしかない徳島」を穏やかに歌い上げる山下七海さん、幕間の山下七海さんの振り返り映像、山下七海さんへのメンバーからの手紙、そして「HIGAWARI PRINCESS」。声が出なくなってしまって、立ち尽くしてステージを観ていたと思う。ちょっとだけ嘘、青山さんからの手紙に関しては「もう少し こう 何というか手心というか…」となった。

夜の部は海そしてシャッター通りで(精神的な)一区切りがついた後、「Beyond the Bottom」からの流れが圧倒的。ワグナーブレードを振っている場合ではなく、食い入るように目の前の光景を観ていた。青山吉能さんの歌への情感の乗せ方が鬼気迫るもので、ほかのメンバーもそれにあてられたかのようにパワフルなパフォーマンスを見せてくれた。
個人的にとてもうれしかったのは「Polaris」で、連番していたワグナーさんに肩をスクラムに誘ってもらって一緒になって声を出せた。「地下鉄ラビリンス」でも通路を走る山下七海さんの位置を教えてくれたので感謝しかない。山下七海さんは残念ながら離れた場所に行ってしまったが、すぐ近くに吉岡茉祐さんが立ち、控えめに言えば挑戦的な目、ありていに言えば目をむいたイキリ面で「もっと声出せるだろ!?」とハンドジェスチャーをしていたのが非常に印象的だった。
アンコールラスト、「極上スマイル」で熱狂する中銀テープが降りてくる。基本的に取りにいかないのだけれど、たまたま一本が左手にひっかかった。終演後見たら、紫色のテープだった。今回が自身にとってPart3初参戦だったので、ホテルに帰って書かれたメッセージを読んだ。田中美海さんの「後悔のないくらい叫んだかい??」の言葉が刺さった。叫べるだけは叫んだけれど、思う存分叫ぶにはいっぱいいっぱいになってしまった。

終演後、徳島駅に移動。タクシーの運転手さんはきさくないい方だったが、運転もきさくすぎて、若干の怖さがあった。四国の交通事故率が高い理由の一端を見た。

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日本酒利き酒セット、人の話を聞かないのでどれがどれだか分からないまま飲んだ

打ち上げ時、青山吉能さんも絶賛のフィッシュカツが出てきたので食べるが、ほかのワグナーさんがいった「ビッグカツの味」が的確な表現だった。そして、同席したワグナーの中で以前お会いした方の顔をすっかり忘れている。えらいすんません…(2回目)。

前日の睡眠時間もギリギリだったので、体調を考え打ち上げ一次会で切り上げさっさと寝る。徳島公演が終わったということがその時はまだよく分かっていなかった。

2月10日(日)

この日は完全に観光。10時ギリギリにチェックアウトするも、なんのリサーチもなく飛行機の時間までどう動けばいいか不安さえあった。ひとまず徳島駅に向かおうとするが、大判焼きの店の前に数人の列を見かける。朝はうどんでも、と思っていたが、腰を据えて食べるほどの腹具合ではなかったし、小倉トーストをモーニングに食べる国もあると思って1つ買う。70円。安い。店のおばちゃんは接客のせの字もなかったが、大判焼きはあんこがほどよい甘さで、軽く食べられた。

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有名店らしい。

徳島駅近くにあるデビルマンの交差点に足を運んだ後、ひとまず鳴門方面に移動するべき汽車に乗る。途中、教会前駅が天理教の教会前でおったまげる。

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ななよぴ、なんだよな。

鳴門駅着。いよいよノープラン。ひとまず渦潮観光かと思いバス停に向かうが、待っていたのは競艇場行きの送迎バス。近くにいたおいちゃんに「鳴門公園行のバスは時刻表こっちや」と声をかけられ、「ボートレースに行きます」とうっかり答えてしまい、後に引けなくなる。「兄ちゃん若いのに日曜からボートか、ガハハ」と笑われる。

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チケット代や交通費を稼ごう!

ボートレース鳴門着。基本的にどこにいってもワグナーを見かけるという状況だったが、さすがに競艇に来たワグナーはわたしだけだったようだ。まあ、普通眉山登ったりご当地グルメ食べ歩きとかしますよね……。ちなみに舟券はひっとつも当たらず、非常に険しい顔になりながら鳴門公園行のバスに乗る。JRAに切り替えたらよもやのアバオバクーの複勝が27倍もつくとんでもない決着で、競艇の負け分がチャラになってお釣りが出た。

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ボートレースでチケット代を稼ごうなんて甘いよ。

鳴門の渦潮は、渦潮そのものより海峡の雰囲気そのものがよくて、お茶園展望台からの眺望に思わず叫び声が出てしまった。巨大な大鳴門橋がかかる先に淡路島がある、スケールがはっきりしていてよいです。渦の道で見た渦潮も、色が奥村土牛の「鳴門」そのままだった。

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お茶園展望台から鳴門海峡を臨む。

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うずしお




大塚国際美術館はどこかで「米津くん効果ですごく混んでる」とおばちゃんが話しているのを聞いたのでスルーしました。
鳴門駅にバスで戻るが、降りたバスがそのまま徳島空港に向かうことを後から知る。さっとうどんでも入れてバスを待とうかと思ったら軒並み閉店。16時なのに。どうしようと思ったら駅前に足湯があった。渦の道はふきっさらしで手が真っ赤になるくらい寒かったので、足元を温めるだけでもありがたかった。ちなみに隣にいた客3人組はワグナーでした。これに限らずこの時間帯の鳴門駅前はどうにも時間を持て余したらしいワグナーの姿が目立った。

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足湯の建物。お湯も撮ればよかった



一服してバス停に行くも、定刻から10分経ってもバスが来ない。前に待っている人たちも空港に行くと思ったので声をかけたら2人ともワグナーだった。タクシーに乗り合わせて空港に向かう。紫・水色・水紫とバランスのいい構成。いろいろなワグナーがいるなと思った。ちなみに1人は横浜ファンで笑ってしまった。徳島まで来てまさか推し球団が被るとは。

もう1人とは別れ際に「WUGちゃんたちには声優としてのこれからがある」という話をして、それは本当に思っていたことであったので、会えてよかったなと思った。

 

 帰りの飛行機の中で、「オオカミとピアノ」はこれでライブは聞き納めだな、と思って、とうとう泣いてしまった。年を取ると脳の老化で涙腺が緩くなるそうです。

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つまみは先に買っておくべきだった。仙台ではこの反省を生かしたい